| 都筑晶裕 / 土屋武士 (25号車 ZENT Porsche RSR / GT300) 予選3位 / 決勝5位 入賞! |
2年ぶりに九州に上陸したSUPER GT。ようやく秋の気配が訪れた10月、大分県・オートポリスにて2011年シリーズ第7戦「SUPER GT in KYUSHU 250km」が開催された。このレースを含め残り2戦となったシリーズ戦も佳境に入り、レギュレーションに基づき、今季フル参戦のマシンはウェイトハンデが獲得ポイント×1kgとこれまでの半分になる。しかも「SAMURAI Team TSUCHIYA」にとっては初のオートポリス戦。コーナリングサーキットだけに、状況的には圧倒的に不利。厳しい戦いを強いられることにはなるが、前戦からの良い流れのままチーム一丸となって九州決戦に挑んだ。
【公式予選】
25号車「ZENT Porsche RSR」は最初にバランスチェックのため土屋武士がコースイン。このマシンでは初走行のサーキットとなるが、1分51秒368と好タイムを叩き出し、この時点でトップに立つ。続いてジェントルマン・ドライバー都筑晶裕がコースイン。実は都筑はオートポリスの走行は初めて。コース習熟のためにロングランを安定したタイムでこなした。その後、更に2人のドライバーがセットアップを詰め、どのチームよりも多くトータル43周を走行。25号車は土屋が序盤に記録したタイムで2番手と幸先良くフリー走行を終えた。
フリー走行終了から1時間余り、12時になると早くも公式予選が開始された。コースコンディションは変わらずドライ。気温は21度と過ごしやすい秋晴れの下、25号車は最初に都筑がコースイン。都筑はニュータイヤを装着し25分間の混走セッション序盤に自己ベストを更新し予選基準タイムを難なくクリア。
そして12時25分、スーパーラップ(SL)進出圏内の10位以内をかけたGT300クラスの占有セッション、10分間のタイムアタック合戦が始まった。土屋はすぐにコースインし、計測2周目にトップに浮上。その後、土屋のタイムを上回るマシンは現れず、25号車は予選1回目を見事トップでSL進出を果たした。
14時25分、上位グリッドを決定するSLがスタート。公式予選1回目で決定した10位のマシンから順に1周ずつアタックするSLのシステムにより、25号車の土屋は最終出走。サーキット中の観客が固唾を飲んで見守る中、土屋はセクター1でトップから僅か0.017秒遅れをとる。セクター2?3でその遅れは若干広がるが、土屋はミスなく1周をまとめて見せた。「アタック自体、自分で納得できるものでした」と語る土屋の最終順位は3番手。25号車は翌日の決勝レースを今季のベストグリッド、2列目3番手からスタートすることとなった。
【決勝】
決勝日のオートポリスは曇り空の肌寒い朝を迎えた。朝のフリー走行開始時の気温は15度。前日からマシンバランスが良好な25号車は、決勝へ向けた最後の微調整を余念なく行い、順位は5位で終えた。
午後2時、いよいよフォーメーションラップ開始。全36台のGTマシンはエキゾーストノートを阿蘇の山々に響かせながら1周した後、250km先のゴールを目指しスタートを切った。25号車のスタートドライバーを担った土屋はローリングスタート直前まで前車との間隔を開け、抜群のタイミングで一気に加速。その勢いのまま2周目の1コーナーで86号車ランボルギーニをオーバーテイクし、早くも2位に順位を上げる。
トップを走るのはポールポジションからスタートした62号車レガシィ。このマシンは25号車との差をジワジワと広げていき、2位以降は接近戦を演じながら土屋が引っ張る展開。
10周目からはGT500クラスの集団がそのバトルに割って入ってきたためコース上は大混戦。特にこのサーキットは路面が荒れているため、タイヤへの負担が大きくタイヤかすが非常に出やすい。少しでも走行ラインを外すとタイヤかすを拾い命取りになってしまうのだ。土屋は細心の注意を計りながらラップを重ね、しっかりと後続を抑えていた。
レースの3分の1を消化した15周目に、早くも他チームではルーティンのピット作業が始まった。しかし25号車は、出来る限りピット作業を引っ張る作戦。24周目にトップを走る62号車がピットに入ると、25号車は自動的に暫定トップに浮上した。視界が開けた土屋は、相変わらず食らいついてくる後続を従えながら快走、33周を走り切りピットへと向かった。ピットでは給油と4輪タイヤ交換を実施。エンジン再始動時に若干のタイムロスがあったが、ドライバー交代した都筑はレース前半にピット作業を行った11号車フェラーリの前でコースに戻る。だが、アウトラップでタイヤが冷えている都筑は11号車に先行を許してしまう。翌周には上位陣のピット作業が完了し、25号車の順位は5番手。ただし、2?5位は数珠繋ぎで連なり、レースは残り15周の後半スティント勝負となった。都筑は慣れないコースにも関わらず必死でプッシュする。だがペースは前車と変わらず抜くまでには至らない。終盤はさらにコース上にタイヤかすが増えスピンするマシンが続出。そんな中、都筑はしっかりと前車に追走しながらマシンをゴールまで運びチェッカー。25号車の最終順位は5位。4戦連続入賞を果たし九州ラウンドを終えた。
■チーム代表 兼 第2ドライバー土屋武士 選手 コメント
この車は2年目でデータも揃ってきて、だいたいセットアップも読めるようになってきましたが、オートポリスは初走行でした。そこで、自分がフォーミュラ・ニッポンで監督をやっているチームがこのサーキットに強いため、その方向性を加味して持ち込みセットを作りました。それがバッチリ当たって、予選はほとんど持ち込みのままで、ドライバーとしても納得のいくアタックが出来ました。決勝のセットアップもしっかりと準備が出来ていたので、自分たちのパフォーマンスを出すことに集中しました。都筑選手も初めての難しいサーキットで練習時間がない中よく頑張ってくれて、最終的に僕が思っていた以上の結果、実のあるレースが出来ました。
序盤に2位を走っていたので、周りは表彰台? って期待していたかもしれませんが、ポルシェが苦手のコースでしっかりとパフォーマンスを引き出せた、みんなで頑張ってイメージ通りのレースが出来たことに達成感があります。応援していただいた皆さん、ありがとうございました。
■都筑晶裕選手 コメント
オートポリスは初めて走るサーキットでした。印象としてはタイヤかすが多くて難しい反面、面白いコースだと思いました。練習走行では思うようにタイムが上がらなかったのですが、予選でニュータイヤを装着したらそれなりのタイムが出たので、タイヤのせいだったことが分かって良かったなと納得しました。決勝は土屋選手が頑張ってくれて、2位や3位に入れるのかも、と期待していましたが蓋を開けてみれば5位。原因としてはピットでエンジンの掛かりが悪かったことや、国産勢の給油時間が短いことなど、色んな要素があると思います。前に行かれてしまった後は、抜けるサーキットではないですし厳しい戦いになってしまいました。僕的には前半にもうちょっと引き離して欲しかったですけど(笑)。僕も悪くないペースで走れていましたし(表彰台が)見えていましたから正直悔しいです。でも全体的には初走行のサーキットでの5位は良かったと思います。応援ありがとうございました。
■土屋春雄 監督 コメント
持ち込みのセットが良かったので走り出しから順調なレースウィークでした。ただ、予選一発のタイムは出るけれど、決勝のロングになるとトップを狙うには厳しい状況でしたね。このサーキットは非常に抜きづらいので、みんなで話し合ってスタートは土屋選手でいきました。ピット作業に僅かながらタイムロスがあったのが結果的に大きかったのですが、2人のドライバーは難しいサーキットでミスなく頑張ってくれたと思います。特に都筑選手は初走行だったにも関わらず、しっかりとマシンを運んでいました。このサーキットはGT500クラスのマシンに進路を譲る時に、タイヤかすを拾わないようにするのがポイントなのですが、その辺りも土屋選手とよく連携してうまく走っていました。次戦は早いもので最終戦です。今日はポルシェで一番でしたが、何とか一勝出来るように頑張ります。最終戦も応援をよろしくお願いいたします。




















